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科学班の恋【D.Gray-man】

第52章 1/1元旦(番外編)



顔、絶対赤い気がする。



「ラビ?どうしたの」

「…んーん。なんでもない」



…リーバーの言う通りさ。
南はオレにはオレの、きっとリーバーにはリーバーの。
それぞれが持ってるもんを、ちゃんと見てくれてるんだろう。

反応薄いオレに違和感でも感じたのか。
不思議そうに南が歩み寄ってくる。



「…オレも、」



傍に寄る南の体に手を伸ばす。
小さな手は握ると寒さで冷たくて、温めるように両手で包み込んだ。



「遊びではしゃぐ子供な所も、仕事に専念する大人な所も。そーいうもん全部があって南だから」



南と同じで、一括りになんてできない。



「そんな南が、オレは好きだ」



ニッと顔を上げて笑いかける。
少しまだ顔は赤い気がしたけど、気にならなかった。
それ以上にこの気持ちを伝えたかったから。



「はっ?き、急に何…っ」

「急も何も、今更さ。知ってんだろ」

「そうだけど…ッ」



多分今のオレより顔が赤いだろう、南が焦ったように手を引く。
それを逃さないように、ぎゅっと握る手に力を込めた。



「新年迎えたし、改めて告り直しみたいな」

「何それ、そんな正月行事ないからっ」

「似たようなもん日本にあんだろ。姫始めとか言う──」

「何処でそんな知識身に付けてんの!?」



途端に真っ赤な顔して南が叫ぶ。
そんな姿についからかいたくなったけど、これ以上やったら怒られそうだし…やめとこ。



「悪い悪い。だって日本の行事調べるの楽しくって」



一つ一つ、知っていけば。
一つ一つ、南のことを知れていけてる気がして。

本音を笑って口にすれば、南は渋々大人しくなった。



「それよか、お参りしようぜ。折角来たんだし」



本来の目的はそこにある。
ちゃんと参拝しねぇとな。

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