第52章 1/1元旦(番外編)
南side
「ラビ、なんだったんだろう急に…」
「もう。気にしないでね、南さん」
「…うん、大丈夫」
気にかけてくれる二人に笑顔で返して、持っていたお年玉を引っ込める。
ラビ、喜んでくれると思ったのにな…。
当たり前にあの砕けた笑みを見せてくれると思っていたから、驚いた。
子供じゃないって…貴方、まだ子供でしょ。
確かに国籍によっては19歳が成人の国もあるかもしれないけど、私から見れば10代はまだ未成年。
「………」
多分、子供扱いされるのが嫌だったのかな。
ラビの想いは知ってるから…なんとなくだけど、そんな感じがした。
タダでお金が貰えるんだから、ラビの性格なら潔く頂いてそうなのに。
……それだけ嫌だったのかな。
「…別に、そんなつもりじゃなかったのに…」
子供扱いしたかった訳じゃない。
ただ、喜ぶ顔が見たかったから。
それだけ。
…空回り、しちゃったな。