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科学班の恋【D.Gray-man】

第41章 交換条件



「んだとテメェ」

「なんですか。やるんですか」



白衣の隙間から見えるアレンの顔。
それは神田と至近距離で睨み合って、バチバチとまさに火花を散らしていた。
神田の腕に抱かれてる自分に、ビシビシとその殺気は当たる訳で。



「もう、二人共喧嘩しないのっ」



リナリーの言う通り。
というか喧嘩するなら余所でやって下さい…!



「っ…もぶッ」



空気の圧に耐えられなくて思わず身動ぐと、同時に強い力で抱き込まれた。
く、苦し…!



「……今、変な声聞こえませんでした?」

「気の所為だろ」

「…その白いの、動いてない?」

「見間違いだ」



アレンとリナリーの声は、どうやら白衣の簀巻き状態の私に向けられているらしい。
だけど私は、それどころじゃなかった。
い、息…息詰まってるから…!



「というか、それなんですか」

「モヤシには関係ない」

「アレンです」



再びバチバチと火花が散る気配がして、同時に抱き込む腕はミシリと力が増す。

もう限界。
圧死します…!



「ぶは…ッ!」

「っお前…っ」



必死でその腕から抜け出すように、白衣から顔を出す。
ごめん神田。
でもこんな姿でエクソシストの腕の中で圧死なんて。
そんな最期はごめんです。



「え?」

「…子供?」



一気に広くなった視野に、明るい景色が飛び込んでくる。
見えたのは唖然とこちらを見てくる、アレンとリナリーの顔だった。

…おはようございます。






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