• テキストサイズ

科学班の恋【D.Gray-man】

第5章 オレの宣戦布告。



「でもあの時のラビは面白かったよ。あんな盛大に、尻餅ついて」

「転びそうになった南を庇ったんさ。寧ろ感謝されたいくらいだけど」

「あはは、ごめんごめん」



今日のあれが良かっただとか、あれが楽しかっただとか。
他愛ない話をしながら教団内を南と歩く。
ちらちらとさっきから時々感じる研究員達の視線は、恐らく…屈託なく笑ってる南に向けて。

化粧で女は化ける、なんて言うけど。
今更南の魅力に気付いても遅いっての。
オレは素っぴんの時から、南は魅力があると思ってた。
真剣に仕事する横顔や、エクソシストの帰りを迎えた時の安堵の笑顔や。
オレが南に好意寄せてるから、そう感じてるだけかとも思った。
でもこうして見れば、南はちゃんと周りを惹き付ける何かを持ってる。

肝心の南は思い出話に夢中で気付いてねぇけど。



「あれ美味しかったよね。また食べたいな」



楽しそうに笑って、食事した店のことを話す南は正に花より団子。
でもそうやって心底楽しそうに笑うと、化粧してる顔は一層輝いて見えた。

いつもは白衣着て髪縛って、科学班の男達ん中に埋もれてるけど…こうして見れば普通にちゃんと、一人の女性なんだよなぁ…。

/ 1387ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp