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科学班の恋【D.Gray-man】

第85章 そして ここから



「班長は心配してただけだから」

「そーそー。旧科学班を後にする南の顔が暗かったってな」



え?



「それでいつまで待っても来ないから、痺れを切らしただけだ」

「デレが少ないんだよ、班長は」

「つーかわかり難い?」

「俺はそういう馬鹿に不器用なところ割と好きよ?」

「誰が馬鹿に…ってなんでお前此処にいんだよジジ」

「お?俺は今日から新本部配属だぞ?」

「えっジジさん本部の団員になるんですかっ?」

「おーよ。これからよろしくな、南!」



皆の言う真実?に驚いていれば、にょきりと最後に顔を見せたジジさんに驚く。
アジア支部配属だったジジさんが、一緒の職場になるなんて。
科学班は人手が足りてないから、各支部や中央庁から増援があるって言ってたけど。
まさかジジさんもなんて…嬉しいな、なんか。



「よし。それじゃあ新しい面子も増えたことだし、今から新ラボで一発決起会でもするか!」

「おっいいっすねぇジジさん!」

「勿論アルコール込みっすよね?」

「待てお前ら!今日は仕事はナシと言ったが職場で飲み会をしていいとは言ってねぇぞ。大体なんで新人組のジジが仕切ってんだよ」

「確かに新本部にゃ新米だが、経歴はお前より長いぜ?ってことで俺が許す!飲むぞー!」

「おおー!」

「やったーい!」

「おい待てって…!」


「何処に行っても変わらん連中だな、科学班とやらは…さて」

「あっ何処行くんですか元帥っ?」

「そう荒立つな。今日は静かに酒を飲みたい気分なんだ。俺は俺で酒の伴を捜す」



賑やかに騒ぐ科学班の皆を尻目に、私とラビを追い越す元帥に、慌てて声をかける。
だけど呼び止めてもその足は止まらず。
ひらひらと片手を振って去っていく元帥の行く先が、新本部に繋がるゲートだったから強くは止めなかった。

酒のお伴…多分、女性だろうな。
またクラウド元帥でも誘うのかな?

確かにクロス元帥は、科学班みたいに騒いで飲むお酒は好まなさそうだし。
以前その飲み会につき合って貰ったことが、奇跡だったんだよね…きっと。

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