第20章 風邪
「皆が捜査してるのに、自分だけ休めない…です」
L「体調が悪ければ足を引っ張ります、うつしたりしたらどうしますか」
正論を言われてしまい竜崎の顔を見ていられなくなり下を向く
自分が体調管理をできなかったせいなのは十分理解している
「なので部屋で…」
カタンッ
一瞬何の音だろう、と思った
けど、俯いている自分の視線の先、床には自分のものではない裸足が映り
竜崎が前まで来たのだとわかった
「竜崎、うつったら困る…」
そう言い後退ろうとする私の手を竜崎が掴んだ
何も言わずに私の手を引いてどんどん歩いていく竜崎
「ちょっ竜崎っコホッ」
思わず軽く咳が出ると少し竜崎の速度が落ちた
でも引かれる手は変わらず
竜崎が止まったのは私の部屋の前
私が動かずにいると竜崎ががちゃりとドアを開け中に入る
相変わらず引っ張られるだけの私
(竜崎…怒ってるのかな?)
と考えていたら急に身体が浮いた