第13章 何の日
なぜ竜崎が行く気になったのかはともかく
浴衣を着て花火大会に行けるという事実にワクワクしながら
仕事が終わるとすぐに準備した
「竜崎も…もしかして浴衣?」
想像しふふふ、と笑いながら待っていると部屋からではなく廊下から竜崎は現れた
L「お待たせしました、行きましょう」
竜崎はいつもの服だった
大丈夫、別に浴衣に期待はしていなかった
「うん!」
エレベーターに乗る私たち
竜崎がパネルの前に行き、上のボタンを押す
上!?!?!?
「え?竜崎?もう、行くんじゃないの?」
L「行きますよ」
「でも、上…」
私が混乱している事など無視してエレベーターは屋上についた
「屋上…」
花火を屋上に見に行く
という意味だったという事か…
お祭りの雰囲気を楽しみにしていた私は些かがっかりしつつも
そうだ、私が誘った相手は普段あまり人の前に顔を出さない探偵
ましてや今はキラを追っている、不特定多数の前に顔を出せるわけがなかった
そんな相手と花火を見れるだけ幸せだ
そう思った
エレベーターホールを抜け、屋上に出る
「……え?」