第7章 夕立
L「ビルはもうすぐそこです、この雨、なかなか止まないと思いますよ」
「そ、、そうなの?でも…」
私がそれでも渋っていると
L「濡れる覚悟はありますか?」
いきなり妙な質問をされた
「濡れるも何も、出たくなっ!!!」
ぐっ
ふわっ
「う、ぇ?えぇぇぇ!」
竜崎はしゃがんでいた私の腕を引き立たせると横抱きにする
お姫様だっこ、というやつだ
「重い!重いよ!!!何してるの!」
L「軽くはありませんが、重くもありません」
しれっと言った竜崎
ふ、複雑だ!
L「暴れないでくださいね」
そう前置きすると走り出す
途端に身体が濡れるのがわかる
雷はまだ鳴っている
でも今は雷より心臓が煩い
このドキドキは雷が怖いものでも、吊り橋効果でもない
私は元々竜崎の事が……だから仕方ないのだ
濡れているはずなのに体が熱い
あっと言う間に捜査本部のビルまでつく