第4章 葉の露
沖田の実力は正直わからない。が、強いことはかわかる。
そんなこと、前に対峙したときからわかっていたのだが…今回は殺気がないだけましか。
土方の合図。
「じゃあ、行くよ」
宣言通り先制攻撃を受ける。
っ…重いな。こりゃ、本気出さなきゃ負けるかな…
俺からも仕掛けて、一進一退の攻防の末、先に好機をつかんだのは沖田だった。
力負けして、後退したところに追撃を受けて木刀が飛んだ。
「っ!」
えものはなくなった。仕方ない。
反則かも知れないが暗器を取り出す。本領発揮だ。
手に馴染むくないを投げる。沖田は驚きつつもそれを全てたたき落とした。
流石だね、でも…
できた少しの隙に大きく踏み出す。
「…俺の、勝ちです」
沖田の首元に突きつけたくないをしまい、土方を見る。
「やっぱり反則負けかな…まぁ、実力は見れたか…どうでした?」
唖然とした副長に声をかける。
「…あぁ、よくわかった」
「俺、入隊出来そうですか?」
「あぁ」
よし、これで秋夜にどやされることはないな。
「…あーあ、勝ったと思ったのになぁ」
「俺も暗器使うことになるとは思いませんでした…ぅわっ」
「お前強いんだなぁ!玻瑠」
沖田の声に振り返ると後ろから重量が降ってきた。
「原田さん、ありがとうございます」
賛辞を受けながらも、俺は一刻も早く彼から離れたかった。
…手が!手が!さらし巻いてるとはいえ触られたらバレる!
「玻瑠、聞きたいことがある。来い」
不審がられないようになるべく自然に離れると土方から呼ばれた。