第4章 葉の露
人一倍大きな声で驚いたその人は立ち上がり抗議の声をあげた。
「そ、そんなのダメに決まってるだろ!」
「何故?」
「お前は男だろうが、女と同室には出来んだろ」
口を魚のようにぱくぱくさせた藤堂の代わりに隣にいた原田が理由を答えてくれた。
「先程述べた通り、俺は彼女を傷つけるようなことはしません。それに男所帯のこの中において同室ではないということにどんな意味が?近くにいればすぐに気づくことも可能です」
ここは譲れないところだ。
まくし立てるように言葉を並べる。
「確かにそうだな…」
近藤の声がして、また前を向く。
「雪村くん、君はどうだね?」
「ちょっと、近藤さん!」
純粋な近藤の言葉に土方がとうとう口を開く。
「ん?最後に決めるのは雪村くんだろう?」
「そうだが…」
「あの、私は構いませんが…」
千鶴ちゃんがそう言ったその時、その話はケリがついた。
かなり順調に行っているな…あとは、秋夜になんて説明するか…
「では、俺はこれで失礼します。また明日、ということで」
「うむ」
「それでは俺の刀を返して頂けますか?」
土方に預けてあるはずの刀。正直いってそれ以外にも武器はあるのだけれど…
二口を受け取り、くるりと振り返る。
「皆さんにもご迷惑おかけしました。それでは」
さて、帰るか…