Let's play our music!【うた☆プリ】
第11章 パーティーにて
大広間には大勢の人がいた。
その誰もが興味深そうに、華と私を見ている。
早乙女学園の生徒のダンスを。
伊集院家のお嬢様とその友人がどう踊るのかを。
「大丈夫よ、。皆の視線は私が惹きつける」
「華…」
「あなたは引き立て役に徹して?そして楽しもう」
こっそりとされる華の耳打ちに小さく頷く。
最初の立ち位置につき、ポーズをとる。
何となく視線を彷徨わせた時、大勢の人の中から神宮寺さんを見つけた。
"俺がいるじゃないか"
そうね、あなたがいる。華もいる。
2人も仲間がいれば、怖いことだって乗り越えられる。
それを私は、早乙女学園で学んだ。
"私の引き立て役に徹して?"
そう、私はなるのだ。
彼女という花を引き立てる草木に。
女優を際立たす背景に。
踊り手を最大限に魅せる、"音楽"に。
静かに音楽が流れ始める。
腕に力を入れた瞬間、私の中で何かが弾けた。