• テキストサイズ

Let's play our music!【うた☆プリ】

第24章 またここから始めよう




「ちゃん…!!」

「春歌、おめでとう。あれ春歌の曲でしょう?」


私の言葉に彼女は涙ながらに頷く。
ライブのとき、曲が流れてすぐに分かった。

こんなにも彼らを笑顔にさせて、私たちに幸せをくれる曲を作れるのは春歌しかいないって。


目の前で恥ずかしそうに、でも嬉しそうに微笑む彼女はもう立派な作曲家だった。
それを、素直に認めることが出来る自分がいた。


“麗奈は、作曲家なんだね”


あの日そういった時、今まで春歌や麗奈に感じていた羨望や嫉妬がすっと消えるのを感じた。
それはきっと、私が彼女たちの才能を素直に認められるようになったから。

私の歩む道と、彼女らが歩む道がほんの少しずれていることを受け入れたから。


彼女たちは、作曲家で。

私は、アイドルだった。


誰もが分かっていたことを、私1人だけ受け入れられてなかった。



「ありがとう、ちゃん」



こうしえST☆RISHと七海春歌は、シャイニング事務所の一員となる。

私より先に夢を叶えた彼ら。


「負けてられないね」


私がそう言うと、皆が笑って頷いてくれる。
代表してなのか、音也が1歩私に近づいて、拳を突き出した。



「俺たちだって、負けないよ。だからさ、」



一緒に行こう、遥か高みへ。




拳の向こうにある皆からのエールに、応えるように拳を当てた。
/ 200ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp