第2章 運命の出会い
『龍樹ー!もーそろ出番だから行くぞー』
匠さんが扉から顔を出し、龍樹さんを呼んだ。
龍樹さんは、行ってくるねと笑顔で言い残し裏へといなくなってしまった。
私は、その後ろ姿を消えるまでずっと見続けた。
『がっつりはまりこんでんなー』
私の横で2人がボソッと呟く。
だってかっこいいじゃんかー。
一目惚れしたの何年ぶりってくらいで、心臓が鳴り止まない。
『うちらもそろそろ行こ!』
葵について行くと、そこにはステージがあり、龍樹さん達が歌う前に音程を合わせているところだった。
やっぱかっこいい、、
そして、龍樹さん達の曲が始まった。
すごく優しい音色で、なんてったって龍樹さんの声。
ほとんどハモりだったけど、すごく綺麗な声。
匠さんも本当に歌もギターも上手くて、最高にかっこよかった。
龍樹さん達の出番ももーそろそろ終わる頃、さっきまでそんなに人がいなかった部屋も、一気に人でいっぱいになった。