第2章 運命の出会い
『私実は結構ライブハウス通ってたんだ』
葵の言葉通り、ここのスタッフとはもう既に顔見知りのようで仲がいいのがすぐ伝わってきた。
『あ、匠さん!!』
『おぉ、葵!!』
葵が目を向ける先には、身長が高くて茶髪の男の人が立っていた。
『あ、もしかしてこの子達がバンド結成したって言ってた子達?』
『そう!こっちが詩穂でベース担当。こっちが菜穂でギター担当!』
『あ、よろしくお願いします!』
私も詩穂も初めての場所で少々緊張気味だが、なんとか場慣れしようと必死だった。
周りを見ると男、男、男!!!
本当に男ばっかりなんだもん。
ほとんど全員がたぶん年上だし、大爆音のせいなのか心臓のドキドキが止まらない。