第6章 急接近?!
『ほら、先にトイレしてきなよ』
『え、でも丸見えトイレじゃないですか、、日向さんが先にお願いします!!』
『えーーー、じゃあさ、一緒に入る??』
そういい、日向さんはニヤつかせた表情で私の腕を引っ張り、私もトイレの中に一緒に入ってしまった。
『これ、見てみ?』
日向さんは、トイレに入るとすぐに鍵をカチャッと閉めた。
そうすると、さっきまで丸見えだったトイレのガラスが一瞬にしてスモークガラスへと変化した。
『こーゆーことさ!だから安心していいんだよ(笑)でも、酔って鍵かけるの忘れたら、その時はもうホントに丸見えだね!オレ一回それやったことあるから』
私も気をつけないと、、酔ってなくても鍵かけ忘れたら丸見えだなんて、、(笑)
誰かに見られたら終わりだわ、、。
なんてことを考えていると、鍵の閉まったスモークガラスの状態で、日向さんはまた私の体を引き寄せる。
『ここなら誰も見てないよ』
抱きしめられた状態で聞こえてくる、さっきとは違う落ち着いた声。
この状況恥ずかし過ぎます、、、、。
私は抵抗することもなく、されるがままにただただ固まっていた。
『ちょっ、菜穂緊張しすぎ!こーゆーのやっぱり慣れてない?』
『はい、、、』
自分でもギリギリ聞こえるくらいの、かすかな声で返事をする。
『そんなウブな所が可愛いんだよね、、!ほんとに弄りがいがあるわ』
そういい、日向さんはからかう様な笑みを浮かべた。