第4章 急展開
『なーに話してんだろ』
『葵って社交的だからいいよねー』
葵達の姿を遠くから見守る私と詩穂は、どんなことを話しているのか考えていた。
『なんか普通に楽しそうじゃない?』
『ほんとそれな』
初めて話すはずなのに、もうすでに打ち解けてる感じが二人の表情で分かる。
葵は人見知りしないし、積極的に動けるから本当羨ましい。
『あ、帰ってきたよ』
クランのボーカルとの話を終えた葵は、気持ち悪いくらいのニヤケ顔で帰ってきた。
『どうだった??』
『んもうね、、なんていうか、一言で、、神!!!!!!神ってる!!!』
『顔に、私恋しましたって書いてあるもんね』
頬を真っ赤に染めた葵に、詩穂が冷静に答える。
『名前わかった???』
『あ』
葵のニヤケついていた顔が、一瞬で真顔にもどる。
その顔に私と詩穂は、思わず吹き出してしまった。
『ちょっと、その顔は反則(笑)』
『話するのに夢中で名前聞くの忘れてたぁあぁ!!』
『あ、でもさ、普通にホームページ見ればよくない??』
『そっか!!!』
葵はすぐさま携帯を出し、クランのホームページを検索した。