第11章 赤い夫とキセキとの夜
私は征十郎の綺麗な肌に爪をひっかけないように丁寧に脱がした。
「ほら下着も」
『そこはさ………。自分でやって』
「自分で脱がすって言ったんだろう?」
『うっ…………』
私は征十郎のパンツのゴムに手をかけてずらした。
「じゃあ美桜も脱ごうか」
征十郎は私のパンツを脱がした。
『ハッ…………ハックション!!』
「さ、寒いのかい?」
征十郎は肩を震わせながら言った。
『寒いって!こんな長い時間裸でいたら!!』
「ほら。入りな」
征十郎は腕を伸ばして横向いた。
『うん…………』
私は征十郎に腕まくらをしてもらい、布団に入った。
「ほんとだ。ちょっと冷たい」
『風邪引いたら責任とってよ』
「はいはい」
征十郎は私の頭をぽんぽんと叩いた。
そして私はいっきに疲れが出て泥のように眠った。