第23章 赤い夫とのプロポーズ?
時が止まる。
とても非科学的で絶対にないことだと思っていてもそう思ってしまう程、私に衝撃が走った。
「俺と結婚してください」
確かに征十郎はそう言った。
『…………』
私はなにか言えるはずもなく、じっと征十郎を見ていた。
「美桜。何か言ってくれ」
征十郎が少し戸惑っている。しかも頬が赤い。
『だ、だって、私……』
私はなんとか声に出した。
『征十郎と結婚するもんやと思ってたから……。改めて言われるなんて思ってもなかった…………』
付き合おうとはなった。それは付き合わず結婚はさすがに駄目だというからだった。