第11章 赤い夫とキセキとの夜
〜さつき目線〜
「……………美桜?」
私はうつ伏せになっている美桜の肩を叩いた。
「さつき、美桜大丈夫か??」
「返事ない…………」
「うつ伏せってやばいっスよね…………。窒息とか」
「上向けてみっか」
大ちゃんときーちゃんが美桜を仰向けにする。
『スースー』
「「「え??」」」
「こいつ………寝てやがる」
「爆睡っスね………」
「美桜ちんずっと動いてたしね〜。ご飯も作ったりしてたし」
「よっぽど疲れたんスかね」
「寝かしといてあげようね」
ガチャ
玄関のドアを開ける音がした。
「ただいま」
「赤司くんシー!!美桜寝ちゃったらから………。体にかけるやつある?」
「ああ。取ってくるよ」
「ただいまです」
「帰ったのだよ。黄瀬、冷蔵庫に入れるのを手伝え」
「了解っス!」
みんな小声で喋った。