第8章 赤い夫とキセキとのバスケ
征十郎たちは体育館の端へ行き、横一列に並んだ。
「ダッシュ15本行くぞ!!」
「「おう!!!」」
5人の返事が体育館へ含む。
『すごいな………。いつもこんなのしてたの?』
「これよりももっとキツイやつだけどね」
『うわ………。中学でこんなキツイのやってたんだ』
「うん。美桜は中学の私たちのことは知ってる?」
『少しは………。中3の時に「おーい!美桜っち!体操するから来て!!」』
「また続きは夜だね」
さつきは笑顔で言った。
『うん。今から行く!!』
私は少しスポーツドリンクを飲んでから征十郎たちのところへ走って行った。
『「12345678、22345678」』
アキレス腱を伸ばしたり、肩をほぐしたりした。
「次、前屈」
『え』
「ああ。美桜は俺が押すから大丈夫だよ」
征十郎はとてつもなく笑顔で言った。
『嫌だ』
「前屈苦手なんスか?」
『前屈っていうか………。体硬いから嫌なだけ……………。』
「美桜。おいで」
征十郎は床を叩いた。
「行ったほうが良いっスよ………。あの笑顔はだいぶ危険スけど」
『あとから怖いから行くわ………』
私は征十郎の前に座った。