第6章 赤い夫とのデート
いろいろと悩んだ末、少し濃いめの茶色で白い文字でイニシャルが入っているやつにした。
『いいやつ買えてよかったね』
「ああ。明日から使おうか」
『うん。使う』
私は征十郎の顔を見て笑った。征十郎は私の顔をちらりと見て口に弧を描いて笑い返した。
『もうそろそろご飯の時間だ…………。今から食べる?それとも混むのが収まってから食べる?』
「とりあえず見に行こうか。空いているところがあるかもしれない」
『じゃあ行こうか』
私たちはレストランがたくさんあるエリアへ行った。
『どこも多いなー。空いてるところあるんかなー』
「あ。ここの店空いてる。少し待たないと駄目だけど」
『え?あ。本当だ』
私たちが見つけたところは少し高いが美味しいパスタの店だ。少し高めであるからか人があまり入っていない。
「ここにしよう」
さすが社長であって金を持っているので高い店でも普通に入る。
『この店食べるの久しぶり』
私たちは店へと入った。