第6章 赤い夫とのデート
中はたくさんの人であふれていた。家族づれ、カップル、友達どおしなどたくさんだ。
『まずどこ行く?』
「名刺入れを買いたいから革物の鞄とか売ってあるところかな」
『だいぶ古くなってたね』
「ああ。それに美桜とおそろいもいいかと思って」
『え?おそろい?せめて色ちg』
「何か言ったかい?」
征十郎が笑顔で言ってきた。
『いいえなんでもございません』
「そうか。色はどうしようか」
『汚れが目立たない色でお願いします』
「女性にでも持てるような色か………。悩むな」
征十郎は右手を顎に当てて考えた。
『あ。征十郎、ここの店だよ』
私たちはいかにも高そうな革の鞄や財布が売ってある店に入った。