第6章 赤い夫とのデート
駐車場は休日とあってか混雑していた。
『人多いなー』
「そうだね。さすがに休日だからね」
『うわーー。停めれるところある?』
「今探してるよ。美桜も探して」
『んーーー。あ!あの人出そう!!』
「どこだ?」
『Fの5らへん!!』
「ありがとう。じゃあそこに停めよう」
私たちは無事に停めることができた。征十郎と私は車から降りた。
「美桜手出して」
征十郎は当たり前のように私の前に手を出してきた。いつもドキドキするのは私だけの内緒だ。
『ん』
私は征十郎の手をとった。
「もうそろそろ馴れようか」
『は、はい………』
「そこも可愛いんだけどね」
『な、何言ってんの………………』
「嬉しいくせに」
『ノーコメントで』
「くすっ」
征十郎は笑いながら私の手をひいて歩きだした。