第6章 赤い夫とのデート
とある土曜日の昼下がり。私と征十郎はソファで読書をしたりスマホをいじったりしていた。
「美桜」
ふいに征十郎が私の名前を呼んだ。
『んーー?何ー??』
私はスマホゲームをしながら返事をした。
「デートしようか」
私は思わずスマホを落とした。幸い下にカーペットがあったので大惨事にはならなかった。
『え?デート??』
「ああ。買いたいものがあるからね。デートしよう」
『それってただの買い物なんじゃ……。まあいいか。しようデート。いつ行く?来週?』
「いや。明日だ」
急な予定に驚いたがいつものことなので受け入れた。久しぶりのデートをするせいか征十郎の顔が少し嬉しそうだった。私も楽しみだ。
こうして私たちの久しぶりのデートが始まったのである。