第5章 赤い夫との風邪
征十郎は私をベッドの上に優しく置いて、布団をかけてくれた。
「じゃあ俺は風呂に入ってくる。明日は俺が家事のこと全てするから美桜は必要最低限でここから動くな」
征十郎は私を早く治すために必死のようだ。
『うん。大丈夫?できる??』
「いつも美桜がしているのを見ているから出来るよ。じゃあお休み」
征十郎は電気を消して部屋から出ていった。私は一気に睡魔に襲われて意識を手放した。
〜征十郎目線〜
俺が早く会議を終わらせたらこんな事にはならなかった。
俺は会議を恨みながら風呂に入った。
「……………美桜?」
俺は電気を付けたので起こしてしまったかを確認するために名前を呼んだ。