第23章 赤い夫とのプロポーズ?
「美桜ごめんね。赤司くんが中で待ってるよ」
『…………うん』
そう言った美桜の声は小さくて、身長が高いなと思っていたがその体は小さく震えていた。
「行こう?皆待ってる」
『うん』
上げた美桜の顔は涙で濡れてはいなかったが、どこか晴れてなさそうな顔だった。
私は美桜の手を取ってドアを開けようとした。
『待って、ドア違う。あっちじゃないの?』
「ううん。こっちからも入れるんだよ」
……#NAME#騙してごめんね!!!
私は内心謝った。
「じゃあ開けるよ」
『うん……!!』
~美桜目線~
さつきにドアを開けられ眩しい光が私の目を差した。
『眩し……』
私は目を凝らし見るとそこにはステージの上へ立っている征十郎がいた。
「ほらっ!中入ろ!!」
さつきに背中を押され私は中へと入った。
そして……
「これが赤司の……へえ可愛いやん」
「征ちゃん良い女の子捕まえたわね!!!」
私が何年も聞いてきた関西弁が聞こえたと思えばオカマの声。
そしてヒューヒュー!など私をとにかく騒ぎ立てていた。
……何事!?
私はとりあえず何がなんだかわからなかった。