第23章 赤い夫とのプロポーズ?
私が撮ったことに気づいたのか、赤司くんと画面越しに目が合った。少し微笑んでくれたので私はすかさずシャッターを押した。
全然ひとしきり先輩たちとの挨拶が終わった。
挨拶を終えた私たちは赤司くんのところへと集まった。
「とりあえず俺が皆に向けて挨拶と美桜の事について言うから桃井は美桜のところへ行っといてくれ」
「了解!」
「美桜っち恥ずかしくて死んだりしないってスよね……?」
「俺がされたら死ぬな」
「僕も嫌です…………」
きーちゃん、みどりん、テツ君が言った。
「じゃあ行ってくるよ」
赤司くんは颯爽と前へ歩いて行った。
~美桜目線~
…………ただ今、人生初の放置プレイです。
私は廊下で三角座りをしてうずくまっていた。
『……寂しい』
もう泣きそうだ。
『中の音もなんも聞こえへんし、誰も周りにおらんし………』
さつきに可愛い敬礼をされてから、立って辺りをうろうろしていたものの、何の音沙汰もないのでとりあえずうずくまった次第だ。