第23章 赤い夫とのプロポーズ?
『……ごめんね?』
私は征十郎を抱きしめ、言った。
『私の1番はもちろん征十郎。それは変わらないよ。征十郎は1番である前提で言ってるから。ほかの人は2番目だよ?』
私は征十郎の背中をとんとんと叩く。
……実渕先輩ごめんなさい。
私は内心で謝っておいた。征十郎が1番なのは変わらないのだが。
征十郎はゆっくりと顔を上げた。
「……本当か?」
『本当!!そんな事で嘘つかない』
「……そうか」
征十郎はそう言うと嬉しそうにへらっと笑う。
ズキューンと漫画のように私の心臓へ矢が刺さったとうな感覚に陥った。
『……う、うん』
私は平常心を保つのに必死だった。
そういて一ヶ月が経った。
「行くぞ」
征十郎が玄関から私に声をかける。
『ちょ、待って!!』
私は部屋の鍵がちゃんと閉まっているかバタバタと部屋中を走って確認する。
『OK!全部閉まってた』
私は確認し終えて玄関へと走って行きヒールを履いた。