第5章 赤い夫との風邪
俺はもう必死だった。美桜の服を脱がせてパジャマに着替えさせ、自分自身もスーツから着替えて車で病院へと向かった。
『ん・・・・?あれ・・?車?何で?』
「起きたかい?体調はどう?」
『しんどい。体重い。動かへん』
俺は助手席に座っている美桜を横目で見た。美桜はとろんとした顔で俺を見ていた。
「これから病院へ行くからそれまで寝ているといいよ」
『うん・・・・・』
美桜は返事をするとすぐに寝てしまった。
車を走らせること20分。病院に着いた。俺は美桜を横抱きすると受付へと歩いた。