第22章 赤い夫との同棲
なんとか私たちは朝食を作り終えた。
「食べるのは……。しょうがない、床に置いて食べようか」
私たちは向かい合って床に座り手を合わせた。
「『いただきます』」
2人で食べる初めての朝食はとても簡単でしかも周りがダンボールの状況だったが、とても美味しく感じられた。
『あー美味しかった!!ごちそうさま』
「俺も美味しかったよ。ごちそうさま」
『……いつもこんなん食べてへんよな?さすがに』
「いや。たまにスーパーへ買い物に行くよ」
『え!?』
さっき、一人暮らしをしているから料理を作れるのは聞いたが、まさかスーパーで食材を買うとは思ってなかった。
「美桜は俺にどういうイメージを持ってたんだ……?」
征十郎は逆に驚いて言った。
『使用人さんが毎週、厳選された食材を届けに来てくれてると思ってた』
「それは無いよ。届けてくれるのはワインだけだ」
『それはそれで凄いけどな……』