第22章 赤い夫との同棲
俺は俺の何かが崩れないようにするのに必死だった。
「……美桜?」
『んーー?』
俺は恐る美桜の名前を呼んだが、美桜は俺から一向に離れようとしない。
「い、いきなりどうしたんだ……」
『…お風呂入ってる間に、1人で考えてた。今日のこと。今後のこと』
美桜はボソっと言った。
『あと反省もかな。とりあえず色々悪いことしたし……。自分で大反省会してたけど、だんだん自分が何考えてるのか訳分からんくなって、ほんで寂しい感じになってきて……で、現在に至る…です』
美桜の耳がだんだん言っていってるうちに赤くなっていくのが見てわかった。
「美桜…………」
俺は美桜の顔を見たいと思い、肩を持ち離そうとした。
『え、ちょ、やだ!!』
美桜が腕に力を入れて離そうとしない。
「美桜。顔見せて」
『や、だ……』
美桜の声が少しおかしい。
「美桜、もしかして泣いてる?」
『……………』
返事がない。
『やだっ……』
俺は美桜を無理矢理引きはがす。そして顔を隠そうとするのを防ぎ、美桜の両方の手を掴んだ。