第22章 赤い夫との同棲
私は征十郎が待っているリビングへ急いで戻った。
『これ。たぶん着れると思う』
「ああ。ありがとう」
『えっと、とりあえず廊下を出て2つ目の扉が寝室だからそこで着替えてくれる?』
「わかった。じゃあ着替えてくるよ」
そう言って征十郎は着替えに行った。
───数分後───
「すまない。待たせたね」
『大丈夫だよ。サイズはどう?』
「ああ。大丈夫だ」
『良かった!私がそれ少しぶかぶかだから征十郎だもぴったりかなって思って』
「身長があまり変わらないしな」
『そう?あ、スーツ貸して。ハンガーにかけるから』
「ありがとう。じゃあ俺は箱に荷物を詰めてくよ」
『はーい』
私は征十郎から服を受け取りハンガーにかけに行く。
征十郎が着替えている間に少し詰め込み作業をしていたのでその続きを征十郎がやってくれたら。
案外私の荷物が少ないのか思ったより早く詰め込む作業が終わった。
『あー!!終わった!!』
私は床に大の字に寝転んだ。
周りにはダンボールだらけだ。
「だいぶ早く終わったね」
『うん。あ、征十郎お風呂入っていったら?というか今日泊まれば?』
「え……?」
征十郎が少し困ったような顔をして、私は事の重大さに気がついた。
『え、あ、いや、その、なに?変な意味じゃなくって!!!汗かいたままやと気持ち悪いやろうし、なんせ明日業者の人来はるんやったら征十郎いた方が心強いし…………。とにかく!へ、変な意味ないから!!』
私は顔を熱くしながら言った。