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赤い夫との日常【黒子のバスケ R18】

第22章 赤い夫との同棲



私は言われたとおりにするか躊躇った。

「美桜。社長命令」

征十郎はにこりと言った。

『…………それはずるい』

でも雇われている身。逆らう事は出来ず、征十郎に背を向けて座った。

「………逆向いて?」

征十郎は私の耳元で言った。

『つっ……』

耳が熱くなる。

「ほら、早く」

征十郎がまた言う。今度は唇を耳につけて。

私は堪らず立って、征十郎の肩にあごを置いて座った。

征十郎は私の背中へ手を回す。

「社長命令だと聞くんだね」

『……命令ですから』

「へぇ…………」

私は征十郎の声が黒くなるのを感じた。

やばい。これは絶対変な命令してくる。やってもうた。

私は心の中でやばいやばいと焦る。

「じゃあ…………」

来るっ!!



「セックスしようか。ここで」



『………………はぁ!?な、何言うてんの!?さっきまでキスしたい言うてたんちゃうん!?というかここ会社!!』

私は征十郎の肩に置くのをやめて顔を征十郎の前へ移動させ、大きな声で言った。今は社長とか関係ない。

「大きな声出さないでくれ」

征十郎は眉を寄せる。

『出させたん誰やねん!』

私は征十郎の両頬を手で挟む。

『絶対ここではセックスしない。ここは会社。そんな行為するところ違う。たとえ征十郎の会社でも』

私は征十郎の目を見て言った。
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