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赤い夫との日常【黒子のバスケ R18】

第22章 赤い夫との同棲



「……ちょっと良いなって思った?」

『エスパー!?』

征十郎は笑いを堪えながら言った。

「なんかそんな顔してたからね」

『……思ったよ。家賃が無くなれば両親からの仕送りも減らせるし、減れば色々と遊びにも行ける』

「うん」

征十郎は優しく相槌を打つ。

私は考えた。何が正解なのかを。

でもやっぱり正解は出ない。

『…………なにが正解なん?』

「……そんなの無いよ。俺も手探りだ。何が正解なのかは誰にもわからない。でも、やってみないと正解か不正解なのか分からないまま終わりだ」

まさしくその通りだと思った。

『……甘えてもいいの?』

私はおずおずと征十郎の顔を見る。

『一緒に……住んでもいいの?』

征十郎は怒ったような、何かに耐えているような顔をした。

『……どうしたの?怒って「ない。怒ってないよ」』

征十郎はバッサリと私の言うことを否定した。

「今とても美桜を抱きしめてキスをしたいんだが……。事故を起すから耐えてるんだよ………」

征十郎は悔しそうな顔をした。

私は驚いて目を見開く。でも笑いも込み上げてきた。

『ぷっ……。あはははは!!』

私はひとしきり征十郎には悪いと思いつつも笑った。
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