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赤い夫との日常【黒子のバスケ R18】

第21章 赤い夫との結婚



「その写真また送ってくれないか?」

『いいよ。これ全て送ると多いから厳選して送るね』

私は写真を撮りながら返事をする。

「今日は楽しかったかい?」

私は撮るのを止めて征十郎の方へ振り返る。

『………』

征十郎が私を見つめる。

『楽しくはないよ。楽しいより嬉しかった。私が行きたかったところへ連れてきてくれたし、なにより…………』

「なんだ?」

『自分の気持ちに嘘をつかなくて良かった。信じて良かった。そして、征十郎と付き合えて良かった』

征十郎は少し目を見開いて、私の手首をひいて私を抱きしめた。

「俺も嬉しいよ。誰かの側に居たいと思ったのは初めてだ。ずっと笑わせてあげたいと思ったのも初めてだよ。…………美桜、好きだ」

私の目から涙が零れ始める。

『うん……。私も好き』

私はしっかりと征十郎を抱きしめた。

征十郎は私の肩を押して離れ、頬に手を添えた。

「泣くな。俺まで泣きたくなる」

征十郎は私の涙を親指で拭い、ゆっくりと顔を近づけた。

私はそっと目を閉じた。

私たちの初めてのキスはそっと触れるだけのキスだった。

そして、少ししょっぱかった。
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