第18章 お義父さんからの心配
そして日本に帰る日がやってきた。ロバートさんとお義父さんが見送りに来てくれた。
〈美桜……。征十郎…………〉
〈ロバート泣くな〉
《ロバートさん。泣かないでください》
〈だってよ。もう会えないんだろ?〉
ロバートは鼻水を垂らしながら言った。
《会えますよ!!また旅行か仕事でここへ来ますから!》
私は笑顔でロバートさんに言った。ロバートさんはコクコクと頷く。
「2人がいなくなると寂しくなるな」
お義父さんが目尻を下げて言った。
『お義父さん。お世話になりました。また来ます』
「ああ。待っているよ。征十郎。日本でもしっかり美桜さんを守ることを忘れるな」
「はい。もちろんです。絶対に守ります。もう危険な目には合わせません」
『そんなん大丈夫だって……あ!!時間!もう行かな!』
私は腕時計を見た。
「父さん長いことお世話になりました」
『お義父さん!ロバートさん!ありがとうございました!!またいつか!!』
私は後ろを振り返りながら大きくてを振った。
見えなくなり前を向くと一筋の涙が零れた。
「ロバートには泣かないでって言っていたのにな」
『うるさい。私も人と離れる時は悲しいの』
私は涙を拭い征十郎をジロッと睨む。
「泣いてる美桜も可愛いよ」
『照れるからそんなん言わないで』
こうして私たちの出張は終わったのであった。