第4章 赤い夫との夜
『味どう?』
「美味しいよ」
『よかった』
征十郎は味の感想は本当のことしか言わないので美味しいと言われると本当に嬉しい。
『あ。このワイン美味しい』
「そうだな。さすが美桜」
『……………どうも』
私は照れながら言った。なぜか私が選ぶワインは美味しいことが多い。
「ごちそうさま。俺が皿洗いするからお風呂入っておいで」
『ありがとう。じゃあ入ってくるね』
征十郎はお皿洗いを頻繁にしてくれる。他にも洗濯干しを手伝ってくれたり、布団を干したりとたくさん手伝ってくれる。私はそんな征十郎の優しさに甘えお風呂へ入った。