第1章 four plus one
「んん…。……あれ」
目を覚ますと、ピンクやら黄色やら、可愛い色で統一された部屋にいた。私が寝ていたのは、ピンクの天蓋付きのベッド。そして、着ているものはさわり心地の良いネグリジェ。まるで、どこかの国のお嬢様のような事になっていた。
「えっ。ここ…私は……えっ?!」
ベッドから上半身だけ起こした状態で慌てる私。とりあえず、ベッドからおりてウロチョロしてみる。
「……。ここどこ?!!」
とりあえずは大きな声で言っておこう。
部屋の中を色々と見てみたけれど、ここがどこなのか、といった情報が何も得られない。
「とりあえず…。この部屋から出てみるかなぁ…」
ん? ちょっと待って。
出られるよね? 鍵掛かってるとか無いよね? いきなりの脱出ゲームとか無いよね?!
心配になって、ゆっくりとドアノブに手を触れる。
お願い…開いて……!
「ガチャっ」
「開くのかよ!」
とりあえず一人突っ込みが終わったところで、ドアを開き外へ出た。