• テキストサイズ

four plus one

第4章 運動神経無いだけで



 結構な長い間、エリックは周りを見回し続けると、「聞かれていない。ルーファスはいない」と判断したのか、小さく息を吐いて、私の方を見た。

 「で、麗華ちゃんはどうしたの? 誰かに用ですか?」
 「あっ。それが、部屋にいてもあまりにも暇だから、えっと………」
 確か、エリックの専門は……。

 「……武術…だっけ? 教えてくれる?」

 「……!! もちろん! じゃあ今から! 今からやりましょ!」

 「え…?」

 エリックは手に持っていた箱を地面にズドッと置くと、ニコニコした顔で私の手を取って走り出した。

 「えっ! エリック! ルーファスに頼まれたのはいいの?!」

 「あんなの後で大丈夫!」

 よほど楽しみなのか、ニコニコとしながらどこかへと走るエリック。

 ………。私の体力は大丈夫でしょうか…。
/ 44ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp