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four plus one

第1章 four plus one



 へクターside

 ヤバい。どうしよ……。
 麗華が可愛すぎて我慢できずにヤってしまった…。
 しかも呼び捨てで呼んでよって…。
 …恥ずかしい……!!!
 嫌われた…。ヤバい…。これ絶対嫌われた…。
 
 俺は壁にもたれかかってズーンと落ち込んだ。


 麗華side

 「え…っと…」
 なぜかへクターが壁にもたれかかっている。(…いつのまにかズボンはいてるし)
 「大丈夫…?」
 って、何でヤられた私が心配してるんだか…。
 「すみません…。本当にすみません…。調子ノリすぎました…。クビにされてもいい覚悟です…」
 「え?! そ、そんな…」
 ガッとオデコを床に勢いよくつけて、どけ座のようなポーズをするへクター。心なしか耳が真っ赤…。
 「……」
 「…クスっ」
 「…え?」
 私が思わず笑うと、へクターは顔を上げて困惑した顔を見せた。
 「いや…クビになんてしないよ…。っていうか、へクターおもしろすぎて…」
 私が再び「クスッ」と笑うと、へクターはパァアっと顔を明るくして「じゃあ」と続ける。
 「またシていい?」
 「そうは言ってない」


 私は服装を整えながら、少し気になったことを聞いてみる。
 「ねぇへクター。こっちの世界の麗華さんは…へクターと…。その、シたことはあるの…?」
 恥ずかしくて顔をそむけながら聞いてみると、へクターはキョトンと首をかしげた。
 「いや。無いよ。言ったじゃん。「チャンスだ」って。勿論あの3人も無いと思うよ」
 「じゃあ…もとの麗華さんは誰と…シたの?」
 「……」
 そう聞くと、へクターは苦い顔をした。それでも、言いずらそうに口を開く。
 「…夫とだよ。今はいないけど…」
 「…夫?!!」
 あまりにも予想できなかった答えに大きな声を出す。
 …夫って…。私高校生なんですけど…。
 「今はいないって…どういう事?」
 「……」
 再び顔を暗くするへクター。
 「あ…言いずらすならいいよ?」
 「…いや。知っておく理由はある。けど、明日でいいかな?」
 笑ってそう言って見せるへクターさん。あの暗い表情を見てしまうと、少しつくり笑いにも見えてしまう。
 「うん…分かった」
 すると、へクターは部屋の扉に手をかけた。
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