デジタル世界に迷い込んだ選ばれし8人の他にあと二人いた?
第8章 人間界とデジタルワールド
☆☆~小姫side~☆☆
「ぺっぺっ!」
「うわっ!きったねぇー!なにすんだー!」
「しーっ!!敵がいるかもしれないんだよ。静かに。」
じゃれ合うふたりに少し怒った顔をするとしゅんとなった。
「ほら、ゴマモン。僕が抱っこしてあげるよ。」
「えー!コヒメがいいー!」
自分のパートナーデジモンに拒否されて、見事にショックを受けた様子のジョウさん。
「しょうがないなー。ユタモン。」
「えーーーー!!」
「お願い。」
しぶしぶと頷くユタモン。私はありがとうと撫でると、ユタモンを下ろした。そしてその代わりにゴマモンをだき抱えた。
「わーい!!」
私の腕の中でニコニコと笑うゴマモン。すごく可愛い。
「それじゃあ、レッツゴー!」
ゴマモンが手を挙げていった。そして私たちは進み出した。
しばらくして、太一たちの足跡がある村へと入っているのが分かった。
「…………あの村か。」
「…………どうしましょうか?」
「僕が行ってくるよ。ここで小姫ちゃんは待ってて。…………10分して戻らなかったら秋くんたちのところへ戻って。」
「私たちも行きます。」
「だ、だめだって!秋くんたちはどうするのさ。」
「私たちが戻ってこなかったら秋くんたちが動きますよ。ここまでの道はユタモンに頼んで木に目印をつけてもらいましたからすぐ分かりますよ。」
にっこりと微笑む。ジョウさんは私を来させない言葉が見つからないらしい。
そして私たちはそっと村の中へと入っていった。