デジタル世界に迷い込んだ選ばれし8人の他にあと二人いた?
第6章 バラバラになった仲間と目指せスパイラルマウンテン
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俺は一人考えていた。
「あー!タイチーこんなところでサボってたらだめだよ!」
アグモンが寝そべっている俺をゆすった。
「…………アグモーン!俺どうしよー」
「何何?どうしたのタイチ。今日のご飯について心配なことでもあるの?」
アグモンの言葉にがくっとする。
「お前じゃあるまいし。違うよ!………小姫のことだよ。」
「コヒメちゃん?」
「ああ。……………あー!!!」
「ああ。告白するか悩んで…………ムグッ」
「声が大きい!!」
「あーごめんごめん。タイチが悩むなんて珍しいね。」
「……なんだよ。俺が悩んじゃだめなのかよ?」
「んー、そういうわけじゃないけど………コヒメちゃんかー」
「私がどうかしたの?」
慌てて起きると、小姫がきょとんとして立っていた。
「こ、ここここ小姫!?なんでここに!」
「タイチがサボってるの見つけたから来たの」
「タイチ!チャンスだよチャンス!」
アグモンが俺に耳打ちをする。
「わわ分かってるよ!で、でもまだ心の準備が…」
よいしょっと小姫が俺の隣に座る。ふわっと今日は下ろしている長い髪からいい香りがした。俺の鼓動は早まる。
「…………太一、ありがとね」
「へ?」
緊張しすぎて変な声が出た。
「ずっと励ましてくれてたでしょ?それにずっと私を気にかけてくれてた。太一がいたから私頑張れた!」
「俺はなにもしちゃいないさ。全部小姫の頑張りさ。それに小姫のおかけで大切な仲間を失うことなくデビモンを倒せた。お前はすごいと思うぜ?」
俺の言葉ににこっと微笑む小姫。
そして俺は小姫に告白することを忘れ、小姫と共に作業へともどるのだった。