デジタル世界に迷い込んだ選ばれし8人の他にあと二人いた?
第6章 バラバラになった仲間と目指せスパイラルマウンテン
戦いは劣勢としか言いようがなかった。
タイチ、ヤマト、俺以外のみんながやられた。俺は以前に戦ったことがあったので、多少は戦いやすかったが、他の奴らは違ったのだ。
「くそっ!3体がかりでもダメなのかよ。」
「クハハハハ!われは無敵だ!!お前たちに用はない。さっさと奴を始末せねば。」
「タケル!!」
デビモンが俺たちをなぎ払い、タケルのほうへ手を伸ばす。
「うわぁぁぁ!!」
「タケルー!!」
《エアーショット》
《エアーショット》
《エアーショット》
タケルを守ろうとパタモンが技を繰り出すがだめだ。成長期が完全体に適うはずもない。
「レオモン!」
俺はレオモンを呼び、タケルの元へと飛ぶ。
「邪魔をするな!!」
レオモンと共に吹っ飛ぶが、レオモンは俺をタケルのほうへと投げ飛ばした。
「秋さん!!」
俺は足で速度を落とし、タケルの前へと滑り込んだ。そしてタケルを抱きかかえると、デビモンの手から逃れる。
「うわぁぁぁ!!」
「しまった!」
デビモンはタケルを捕まえるのを手こずると判断して、パタモンを捕まえた。
「クハハハハ!このまま握りつぶしてやるわ!!」
「パタモン!!」
タケルが叫ぶ。俺はレオモンを見たが、立ち上がれる様子ではない。
「くそっ!!」
タケルの方を離れるわけにはいかない。だが、このままだとパタモンが…………
「パタモーーーン!!!」
その時、タケルの叫びに反応してタケルのデジバイスが光り輝いた。
「なっ、何!?だが遅い。このまま握りつぶしてやる!!!!!!」
デビモンに焦りが見られた。とうとうパタモンが進化するようだ。
《パタモン進化───エンジェモン》
空耳か鐘の音が聞こえた気がした。そこで飛んでいたのは天使のような風貌のデジモンだった。
「パタモンが………進化した………」
「デビモン、お前の闇の力は濃くなっている。お前をここで倒さなければならない 。」
「くそっ!大層なクチを!お前を倒せば問題ないことだ!」
禍々しい力がデビモンを包む。
「エンジェモン!」
タケルが不安そうに叫ぶ。
「大丈夫だタケル。私を信じてくれ。君は絶対守る。」