デジタル世界に迷い込んだ選ばれし8人の他にあと二人いた?
第4章 デジモンと進化
「な、なんですって!?」
このことに敏感に反応したのはコウシロウだった。小姫は予想していたようだが、やはり青ざめている。他の奴らは分かっていないようだった。そいつらにコウシロウは丁寧に教える。
「え!?」
「これでは謎は深まるばかりです。ここはどこなのか。地球なのか、そうでないのか。デジモンとは何なのか。僕らはなぜここにいるのか。……帰る方法はあるのか………」
「何よ!?それじゃあ、帰る方法がないかもしれないの!?」
「……その可能性は……高いです」
コウシロウの言葉にみんな絶句する。
「…………イヤ…………」
「ミミ?」
「もうこんなの嫌!おうちに帰りたい!戦いなんてもういや!ままー!ぱぱー!」
わんわん泣き出すミミ。みんなもつられて家族のこと、友達のことを考える。仕方が無いことだ。みんなここの地形が分かれば、帰る方法の手がかりになると信じていたのだ。それがなくなった今、次に何をすべきなのかも検討がつかない。
「みんな、大丈夫だ!」
その中で声を張り上げたのはタイチだった。
「まだそう決まったわけじゃないだろ?帰る方法はきっとある!ここで諦めてどうするんだ!ここの地形がわかった。周りは海だ。じゃあ、他の島があるかもしれない。まだまだ手はあるさ。」
タイチの言葉に自然とみんなの顔に色が戻り始めた。
「んで?なんでソラはこんな大事な時に寝てんだよ。秋の手をつかんで。」