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melancholia syndrome

第2章 始まりの春


まさか自分を助けてくれた人が担任の先生だったなんて夢にも思わなかったが、とにかく無事に初日を終える事ができた。

一応これから毎日顔を合わせるのだから朝のお礼はいつでも出来るだろう、と安心した。

相変わらず周りの生徒達の私を見る目は物珍しげで、とても友達になろうとは言うタイミングがなかった。

「ここで…合ってるかな……?」

帰路に着いた私が訪れたのは1件のアパート。
今日から私はここで暮らす事となる。

私は高校進学と同時に一人暮らしをする事を決意した。
勿論、両親からの反対もあった。

でも、私は幼少期からずっと実家暮らししていたお陰で少し、いやかなり常識がないところがある。

それは15年間での実証済みの事実。

なので私はなるべく普通の暮らしをしたい、と両親に頼み込んだ。

普段はあまり私に興味のない両親もこの時ばかりは反対の嵐だったが、月に1回お手伝いさんが私の様子を見に来るという条件でこの話を進めてくれた。
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