第7章 ちぎれた鎖
放送が終わった後、私は自分が泣いている事に気がついた
息が出来ない程涙が止まらなくなって、周りに人が居ることも忘れて泣いた
この放送でさっきまでの事が嘘みたいに周囲の人が優しく声を掛けてくる
たった1回の校内放送で、彼の言葉で...皆の私への態度が戻った
この学校は...
どれ程 彼中心で回っているんだろう...
その後、保健室で涙が止まるまで咲綺にそばにいてもらっていた
「大丈夫...?」
「うん...。ありがと...」
ダメだ...
咲綺なのに上手く笑えない
やっと涙が止まったのに、また頬に涙が零れ落ちた
今まで張りつめていたモノが崩れたのか
泣いても泣いても...悲しみが溢れて止まらない
「ごめ....私...」
声を詰まらせる私に、咲綺は辛そうに眉を寄せた