第7章 ちぎれた鎖
”もうお前には敵しかいねーんだよ”
亮が言った言葉を思い出す
咲綺と武本君も...?
誤解を解くなんて言って、本当は私をもっと追い詰めようとしてるの?
本当に...私は独りぼっちなの...?
1人で色々な事を考えて体が震えだした
しかし、雨宮君の言葉は意外なものだった
『今回、この放送を通して全校生徒の皆さんに伝えたい事があります。様々な噂が流れたきっかけが自分だと聞きましたが、噂は全て嘘です。椎田さんは、決して噂のような事をする人ではありません。生徒会室に来ていたのも、俺が無理を言って手伝ってもらっていたからです。なので、彼女が陰湿な嫌がらせを受ける理由は全くありません』
ザワッ...
放送を聞いていた生徒たちが騒ぎだした
「え?どういう事!?」
「全部デマだったって事か!?」
「じゃあ...何もしてないのにイジメられてたって事?」
「そんなっ...」
『だから...椎田さんを、これ以上傷つけないでください...。以上です。ありがとうございました』
ピンポンパンポン――