第6章 キライ、キライ...
プールがある場所は校庭の隅
合宿場の隣にあって、校舎からは合宿場が邪魔であまり見えない
合宿場の反対側は木が生い茂っていて学校の敷地外からも見えにくい
つまり...助けがくる可能性は、低いという事だ
「か、鍵は...?」
「あんな鍵、簡単に壊せるっつーの」
金属バットを持った男の手元で壊れた南京錠が音を立てた
「いっぱい可愛がってあげる...椎田あゆ」
女はそう言って私の顎を掴むと爪を立てて気味悪く口元を歪ませた
「紅未」
くみ...この女の名前だろうか
女は立ち上がって3人の男を見る
「亮。後、よろしくね」
「あいよ」
そう返事した金属バットの男は、私を見ていやらしく笑った