第6章 キライ、キライ...
「私、あゆがそんな子だったなんて思わなかったよ...」
茉莉を庇うように前に立ってそう言ったのは、ゆかり
「そんな子、って...?」
ドクドクと心臓が音を立てる
これ以上聞くのが怖い...
「興味ないフリして影でそんなことしてるなんて...正直幻滅した」
理花もゆかりも、私を切なげに睨んでくる
「...茉莉?」
教室で2人に責められて皆が私を見てる
決して良い状況ではない空気に声が震えた
「最低」
聞いたことのない声で茉莉が呟いた
「あんた、昨日生徒会室から出てきたでしょ」
「...っ!」
「雨宮君に近づけない私の事ずっとバカにしてたんだ...」
「違っ...私そんな事っ...」
「嘘つき!どうせ昨日保健室行った時も雨宮君の事誘ってたんでしょ!」
「...嘘でしょ」
「そんな事してたんだ...」
「そういえば戻ってくるの遅かったもんな」
「最低...」
皆の私を見る目が軽蔑の目に変わる
茉莉が感情の無い声でこう言った
「あんたなんか、もう友達じゃないから」