第5章 苦痛な日々(R18)
生徒会室の扉の前で乱れた呼吸を整える
扉を開けようとする手が震えた
(まさか、またここに来ることになるなんて...)
約束の時間は5時
どれくらい過ぎてしまったんだろう...
不安な気持ちを抑えて、ゆっくりと扉を開いた
「...あれ?」
中に入ると室内はカーテンが閉められ真っ暗だった
雨宮君の姿も...無い
電気をつけてゆっくり奥へと移動し、生徒会長の机の前で止まった
机の上には学校行事の企画書や生徒から寄せられた意見、委員会の活動内容が書かれた書類が束になってたくさん重ねられていた
(生徒会長の仕事はちゃんとやってるんだ...)
机の上の書類を手に取ろうとした瞬間
「遅い」
背後から突然聞こえた声に思わず肩を竦める
ゆっくり振り返ると雨宮君が扉にもたれていた